WordPressが狙われやすい理由とは?危険なのではなく「狙われやすい」仕組みを解説
WordPressが狙われやすい理由を、利用者の多さ、自動スキャン、プラグインやテーマ、サーバー環境の観点から解説。安全に運用するための対策も紹介します。

「WordPressは危険だから使わない方がいい。」
そんな話を耳にしたことがある方もいるかもしれません。
しかし、実際にはWordPressそのものが危険というわけではありません。
正しく管理・運用すれば安全に利用できます。
では、なぜWordPressは「狙われやすい」と言われるのでしょうか?
この記事では、その理由と、安全に運用するためのポイントをわかりやすく解説します。
WordPressは世界で最も利用されているCMS
WordPressは世界中で利用されているCMSです。
企業サイト、ブログ、ECサイトなど、多くのWebサイトがWordPressで構築されています。
利用者が多いということは、それだけ攻撃者にとっても効率が良いということです。
例えば、自動で1万件のWebサイトを調査した場合、WordPressを利用しているサイトを効率よく見つけることができます。
さらに、多くのサイトで共通のテーマやプラグインが利用されているため、一つの脆弱性が見つかると、同じ環境のサイトが広く影響を受ける可能性があります。
つまり、
「人気だから狙われる」
という側面が非常に大きいのです。
自動化されたスキャンによって公開情報が調査される
近年では、自動化されたスキャンツールによってインターネット上のWebサイトが日常的に調査されています。
攻撃者は短時間で、
- WordPressかどうか
- WordPressやPHPのバージョン
- 使用しているテーマ
- プラグイン
などの公開情報を収集できます。
これらの情報と公開されている脆弱性情報を照らし合わせ、更新されていないサイトが攻撃対象として探されるケースがあります。
実際に公開された脆弱性が狙われた事例も
WordPressでは、脆弱性が見つかると修正版(アップデート)が公開されます。
一方で、過去には修正版の公開後、更新されていないサイトを狙った攻撃が確認された事例もあります。
例えば2025年には、人気プラグイン「Sneeit」の脆弱性に対し、修正版公開後すぐに攻撃が観測され、セキュリティ企業Wordfenceは数万件規模の攻撃をブロックしたと報告しています。
また、「Everest Forms Pro」の脆弱性でも、修正版公開後に攻撃が始まり、短期間で多数の攻撃が記録されたことが報告されています。
このような事例からも、脆弱性そのものより、「更新を後回しにすること」が大きなリスクであることが分かります。
さらに近年では、AIの活用によって攻撃コードの作成や情報収集などが効率化され、サイバー攻撃全体がより高度かつ迅速になっていると指摘されています。そのため、脆弱性への対応やソフトウェアのアップデートは、これまで以上に迅速な対応が求められています。
プラグインが多いほど管理が難しくなる
WordPressの魅力の一つが豊富なプラグインです。
一方で、プラグインは第三者が開発しているものも多く、
- 更新が止まっている
- 脆弱性が見つかる
- 開発が終了している
といったケースがあります。
プラグインが増えるほど管理する対象も増え、定期的なアップデートが重要になります。
不要になったプラグインを放置せず、定期的に見直すことも大切です。
テーマにも脆弱性が発生することがある
テーマもソフトウェアの一つです。
そのため、
- 古いテーマ
- 更新されていないテーマ
- 非公式テーマ
などはリスクが高くなることがあります。
WordPress本体だけでなく、テーマの更新も忘れてはいけません。
PHPやサーバー環境も影響する
WordPressはPHPというプログラミング言語で動作しています。
PHPのサポートが終了した古いバージョンを利用していると、セキュリティ更新が提供されないため、リスクが高くなります。
また、
- サーバー設定
- SSL
- ファイル権限
なども安全性に関わります。
WordPressだけでなく、サーバー環境全体を適切に管理することが重要です。
ログイン画面は常に狙われている
WordPressには管理画面が用意されています。
そのため、
/wp-login.php/wp-admin/
といったログインページに対して、大量のログイン試行が行われることがあります。
これは「ブルートフォース攻撃(総当たり攻撃)」と呼ばれるもので、世界中で日常的に行われています。
強力なパスワードの設定や二段階認証を導入することで、このようなリスクを大きく減らすことができます。
WordPressは危険なの?
ここまで読むと、「やっぱりWordPressは危険なのでは?」と思われるかもしれません。
しかし、そうではありません。
WordPressは世界中の企業や自治体、大手メディアでも数多く利用されています。
重要なのは、
- WordPress本体を最新版に保つ
- プラグインを更新する
- テーマを更新する
- 不要なプラグインを削除する
- 強力なパスワードを設定する
- 二段階認証を利用する
- 定期的にバックアップを取得する
といった基本的な運用を継続することです。
適切に管理すれば、安全に利用できるCMSです。
最近はJamstackを選ぶ企業も増えている
企業サイトでは、
- 更新頻度がそれほど高くない
- 表示速度を重視したい
- セキュリティを強化したい
- 保守コストを抑えたい
という理由から、Jamstackを採用するケースも増えています。
Jamstackでは、静的ファイルを配信する構成が一般的なため、WordPressのようにPHPやデータベースを公開しない構成にできることが多く、攻撃対象を減らしやすいというメリットがあります。
もちろん、APIや認証機能を利用する場合は、それらに対する適切なセキュリティ対策が必要です。
セキュリティ対策としてまず確認したいこと
現在WordPressを運用している場合は、まず次の項目を確認してみましょう。
- WordPress本体は最新版か
- PHPはサポートされているバージョンか
- 更新されていないプラグインはないか
- 更新されていないテーマはないか
- 使っていないプラグインやテーマが残っていないか
- SSLは有効になっているか
- 定期的にバックアップを取得しているか
- 二段階認証を設定しているか
これらを見直すだけでも、多くのリスクを減らすことができます。
まとめ
WordPressが狙われやすい最大の理由は、
「世界中で非常に多く利用されているCMSだから」です。
さらに、自動化されたスキャンツールやAI技術の発展により、公開されている脆弱性情報をもとに更新されていないサイトを探す効率は以前より高まっています。
しかし、WordPress自体が危険というわけではありません。
定期的なアップデートや適切な管理を行えば、安全に運用できるCMSです。
一方で、企業サイトのように更新頻度が低く、表示速度やセキュリティを重視する場合は、Jamstackなど別の構成が適しているケースもあります。
おべんちゃーでは、WordPressの保守・セキュリティ対策はもちろん、Jamstackによる高速で安全なWebサイトの構築や移行にも対応しています。
また、現在公開中のホームページについて、WordPressやPHPのバージョン、テーマ・プラグインなどの公開情報を確認できるWordPress簡易セキュリティチェックツールも公開しています。
「自社サイトは大丈夫だろうか?」と気になる方は、ぜひ一度チェックしてみてください。
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